FRPケーシングのメリットとデメリット
FRPは繊維強化プラスチックのことで、炭素繊維やガラス繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させたものです。
プラスチックだけでは弾性率が低く割れやすいというデメリットがありますが、ガラス繊維を混入することで、軽量で強度の高いプラスチックにすることが可能です。
この性質を生かして、ユニットバスや自転車、船舶、楽器など幅広い分野でFRPは使用されています。
FRPは20世紀はじめからアメリカで研究が始まり、実用化されるようになりました。
その後も研究は進み今日では熱に強いもの、薬品に強いものなどさまざまなものが開発されています。
FRPケーシングは軽くて強く、デザイン性に富んでいる特徴を生かして、屋外の使用にも適しています。
FRPは軽量で加工しやすいメリットがあり、耐久性も非常に高いので温泉の貯水タンクなどにも適している素材です。
金属とは異なりサビの心配は必要ありませんし、安定して継続使用することが可能です。
ケーシングパイプは樹脂とガラス繊維によって構成されていますから、電食やサビも生じませんし、鋼管に比べると軽量などで取り扱いも簡単というメリットがあります。
また接合は多条ネジとなっているので、ねじ込みがしやすく短時間で接合することが可能です。
ただFRPは加工するために手作業に頼る部分が多く、リサイクルや廃棄処分が難しいため、環境への負担が大きい、加工に失敗すると最初からやり直す必要があるというデメリットもあります。